Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

iTunes Remoteが4.5になって帰ってきた - いろいろあるとしてもね

ほどんど諦めていた、iTunes Remoteアプリが4.5にバージョンアップされてmacOS CatalinaのApple Musicアプリ対応になって帰ってきた(名称にiTunesが残ったままなのは不思議)。 このiTunes Remoteというアプリ、Appleの中ではママ子扱いではないかと思うほ…

The Stranglers / Black and White - あらゆる情緒を拒絶する音楽

1970年代後半のパンクムーブメントの中で、多くのバンドがデビューした。パンクバンドに対する一般的なイメージは、楽器を始めたばかりのメンバーが3コードをかき鳴らしながら社会への不満をがなり立てる、というものだった。確かにそういうバンドも多くあっ…

Ornette Coleman / Free Jazz - 衝突でなく融和する創造性

1960年12月にニューヨークで録音され、1961年にリリースされたオーネット・コールマンの「Free Jazz - Collective Improvisation」とタイトルされたアルバムは、なんといってもジャケットデザインが斬新で素晴らしい。 それまでのジャズアルバムのカバーと言…

Marantz Model 7 コントロールアンプ (2)-  ここにはアナログもデジタルもなく、ただ音楽があるだけ

前の記事でMarantz Model 7のことを「その音はカルフォルニアの青い空」と書いたが、Marantzが拠点を西海岸に移したのは1964年のことで、このModel 7の頃はニューヨークの郊外に拠点があったわけだから「その音はカルフォルニアの青い空」という表現は変だっ…

Marantz Model 7 コントロールアンプ (1)- その音はカルフォルニアの青い空

Marantz Model 7とは Marantz Model 7は、米国Marantzが1958年の暮れにリリースしたコントロールアンプで、当時の技術的、音楽的、デザイン的なブレークスルーとなった製品。設計はマランツ創設者のSaul Marantz氏の手によるもの。チャンネルあたり3本の真空…

SHURE M44G カートリッジの交換針聴き比べ - 個性派か中庸派か

SHUREの交換針聴き比べシリーズの最後はM44Gカートリッジ。 M44Gカートリッジとは M44GはSHUREが1963年にリリースした当時としては軽針圧、ハイコンプライアンスのハイファイ向けカートリッジで、その堅牢な作りから近年はDJプレイ時のスタンダードカートリ…

Ginger Baker / Ginger Baker's Air Force - 追悼:ジンジャー・ベーカー「好きな事をやるんだ」

人は歳を取れば順番に去っていくのは避けることはできない。 ジンジャー・ベイカーがいなければ、Creamのあの微妙なバランスはなかっただろう。彼のドラムがなければ『White Room』の出だしがあれだけ印象深いものになっただろうか? 『Sunshine of your lov…

Tony Williams / Turn It Over -ひっくり返してしまえ! 迷いのないドラムが教えてくれること

Tony Williams(トニー・ウィリアムス)は、13歳でジャズドラマーとしてデビューし、1960年代前半には17歳でマイルス・デイビスのレコーディングに参加するという早熟ぶりを発揮する。その若く、勢いがあり、ピュアでパワフルなドラミングが当時の多くのジャ…

SHURE V15 Type3 の交換針を変えて音質の違いを楽しむ

以前、「SHURE M75ED カートリッジ - 針交換で音質を変えて楽しむ」という記事を書いたが、SHURE V15 Type3カートリッジを山本音響工芸のカーボンシェルに取り付けてから、がぜん好みのサウンドになってきたので、V15 Type3でも交換針の種類を変えてサウンド…

The Band / Music from Big Pink - 救いのない世界へ向けた絶望的な絶叫

実は僕はごく最近になるまで「名作」と呼ばれるアルバムを聴くことをずっと避けていた。その理由はその「名作」に過去、あまりに多くのおひれが付いてしまっているから。 1960年代から80年代の日本のロックジャーナリズムは、英語のハンディ(アーティストと…


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