Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

Tangerine Dream / The Sessions II & III - 誰もいなくなってもグループ名は残り、そしてスピリットが継承された

Tangerine Dreamの創設者でその精神的、音楽的中核でもあったEdgar Froseが亡くなったのが2015年。もうグループは活動停止だろうと思っていたら残った3人のメンバーで復活。その新生Tangerine Dreamのインプロビゼーションの演奏だけを集めたライブ音源シリ…

Turiya Sings / Alice Coltrane - 無神論者の心にも響く歌声

僕は特定の宗教に何も属さない、欧米人の価値観からすると無神論者。そのくせ宗教に関わる音楽、祈りのための音楽には強く惹かれたりする。それはグレゴリオス聖歌であったりロシア正教会の音楽だったり、バッハやシャルパンティエ、デュファイといった古典…

音楽を探し求める方法 - 音楽やアートはファシズムでもジャムでもない

レコードだった時代にはジャケットデザインを見ながらな中身の想像を含まらせて(勝手な妄想とも言えるが)買ってしまう「ジャケ買い」という行為があった。僕も当然その世代で数限りない「ジャケ買い」を繰り返し、思った通りのもの、大外れのもの、いろい…

Apple Music ロスレスストリーミングを聴く- 音質だけでなく音楽体験の質が高まる

ロスレスストリーミングになったApple Music。いろいろと聴いて確かに音質が向上しているし、これまでのそこそこ音の良いBGMというか、気になるアルバムを試聴してチェックする用途から、音楽を真剣に聴く、鑑賞に耐えるものとなった。 もちろん全てが素晴ら…

Apple Music ロスレスストリーミングを聴く- 準備・設定編

Apple Music ロスレスストリーミングが始まってからいろいろ聴いてみて想像以上に品質が良く、これだけ高品質の音源が月額980円で提供されるのは、ハイファイグレード音源の民主化ともいえそうだ。 Apple Musicのロスレスとは? ハイレゾである意味は? ロス…

WATER / Helene Grimaud - ゆく河の流れは絶えずして しかも もとの水にあらず

Helene Grimaud(エレーヌ・グリモー) は1969年生まれのフランス人ピアニスト。ピアニストであるだけでなく、絶滅危惧種を保護する活動家でもあり、ニューヨークでWolf Conservation Centerの設立にも関わっていて、またライターでもある、というように社会…

映画『悪の寓話(Favolacce)』- 絶望への反逆は静かに始まる

毎年この時期はイタリア映画祭があり新作、旧作が上映される。昨年と今年はパンデミックの影響でオンラインの有料上映があり何本か見てみた。僕の中でのイタリア映画は、フェリーニ、ヴィスコンティ、アントニオーニ、パゾリーニといった監督のものは熱心に…

Double Negative / Low - ノイズの向こうから聴こえる聖歌

以前から気になっていたLowの2018年のアルバム『Double Negative』のアナログ盤がまだ残っているのを見つけたので購入。当然のことなのだけど、AppleMusicで聴いているときとは音楽の深度や強度が大きく違う。やはりこうした音楽はできればアナログ盤で、無…

Live at Knebworth 1990 / Pink Floyd - 30年前のライブを高音質45回転LP2枚組で聴く

昨年発売された『The Later Years』の2枚組LPにも一部が収録され、同タイトルのBOXセットにはCDで収録されていた1990年6月30日のKnebworth Festivalでの演奏が今回『Live at Knebworth 1990』として、高音質45回転LP2枚組というベストなフォーマットでリリー…

アコースティックリバイブ RTS-30 ターンテーブルシート - 音楽の核心に近づくために

最近、各オーディオ専門誌で高い評価をされているアコースティックリバイブ社のターンテーブルシート『RTS-30』を同社の貸し出しサービスを利用して試してみた。その後購入を決めたが、試聴をしている中で色々と思うことがあった。 RTS-30 ターンテーブルシ…


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