Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

2023-01-01から1年間の記事一覧

ChatGPTで音楽ブログの記事は書けるか? - 人工知能は調子にのって二日酔いにはならない

ここ数ヶ月、自然言語の対話型AIである「ChatGPT」が話題。実際に仕事の一部で使ったりもしているが、音楽ブログの記事は書いてくれそうなのか試してみた。おそらく文化的な文脈のものはあまり得意ではないだろうと予想していたが、まあ、いかにもありそうな…

The Ecstatic Music of Alice Coltrane / アリス・コルトレーン - 音楽はスピリチュアルな言語

2021年にAlice Coltrane(1937-2007) の『Turiya Sings』について書いたが、それ以前の2017年にこんなアルバムがリリースされていたのは知らなかった。タイトルもストレートに『The Ecstatic Music of Alice Coltrane』というもので、今年、ボーナストラッ…

DJー44G - ナガオカの新しいM44G互換針 - 全ては音楽とその聴き手のために。

レコード関連用品の老舗であるナガオカから新しいM44G互換針が発売になった。価格は4,480円と手頃。以前からナガオカはSHURE M44G、M75EBなどの互換交換針を提供していたので、今回は再登場となる。JICOのM44Gの互換針は16,000円以上するダイヤモンド無垢針…

中古レコードを買った後ですること- 良いコンディションを保つことは大切

長い間、中古レコードを買ってきて感じるのは、年々コンディションのばらつきが大きくなっていること。発売から40年、50年以上の時間を経ているので当然のことではあるけれど。特にこの10年は、DJ用途が広がったせいで、そのラフな扱いや重針圧で再生された…

The Dark Side Of The Moon - Live At Wembley 1974 / Pink Floyd - 髪に花を挿した若者も、いつかは大人にならざるを得ない

1973年3月にリリースされたPink Floydの『The Dark Side Of The Moon(邦題:狂気)』は、全米での売上枚数や影響力からしても、70年代オールドロックのモンスターアルバム。邦題の『狂気』は、当時の担当ディレクターの発案によるものだろうが、インパクト…

ヴァイナルの時代/ マックス・プレジンスキー - レコードが非日常のものになってしまった時代のレコード考

「21世紀のレコード収集術とその哲学 」という大仰なサブタイトルもついているこの本の著者、マックス・プレジンスキーは、自らディーラーであり、ebayやdiscogs といったオンラインでも手広くレコード販売ビジネスを広げ、Carolina Soul Recordsを運営して…

Suzanne Ciani & Kaitlyn Aurelia Smith / Sunergy - 陽の光と波の音に包まれて

女性2人のモジュラーシンセサイザーによるインプロビゼーションを収録したアルバム。NPRのサイトで随分前に知ってAppleMusicで聴いていたが、最近アナログでリリースされたので入手した。 Suzanne Ciani (1946 -)は60年代から活躍している電子音楽家でモジ…

ウエスタン・エレクトリック 単線 RCAケーブルの自作 - ビンテージシステムで音楽をオーガニックに聴きたい

1m/370円と安価なWestern Electric(ウエスタン・エレクトリック)のスピーカーケーブルの話を前に書いたが、今回はその続編。そのケーブルは、80年頃の製造らしい0.5ミリ程の細い針金状の単線ケーブルで、そのか細い外観は本当に大丈夫なのか心配になるほど…

トリビュートバンドが単なるコピーを超えるとき

たまにYouTubeを見ていて、アーティストの過去のライブや今のツアーの映像を見たりするのもいいが、個人的にはトリビュートバンド(少し前まではコピーバンドと言われていたが)を見るのが好きだったりする。スクールオブロックのようなアマチュアのものであ…

Reflections / Hoshiko Yamane - 歩みを止めるわけにはいかない。日々は続いていくのだから。

仕事が忙しくなってきたり、体調が今ひとつなときは、レコードよりもストリーミングサービスに依存することが多くなり、最近リリースされたものをポツポツと聴いていく。そんな中で出会って、最近ヘヴィローテーションとなっているのが、この山根星子の『Ref…

Manuel Göttsching & Michael Hoenig / Early Water - 水の永遠の記憶

このManuel Göttsching と Michael Hoenigの二人によるアルバムは1976年の録音で1995年にCDで発掘リリースされて以来ずっとCDで聴いていた。数年前からCDが不良で音飛びするようになってしまって残念に思ってたところ、今年になってアナログでの再リリースと…

Michael O'Shea - 1枚のアルバムを残して消えていったストリートミュージシャン

僕はこのMichael O'Shea(1947 - 1991)の存在を数年前に知ったのだが、ようやくアルバムのアナログ盤を手に入れたのでその話を。 このレコードに入っているのは自作のハンマーダルシマによる即興演奏で、決してキレイな音でもハイファイでもなく、むしろロ…

Tim Hecker / Dropped Piano - 屋上から投げ捨てられるピアノの白鳥の歌

いつもアナログレコードのことばかり書いているけど、もちろんCDも購入するし聴いている。CDにはCDの音世界があって、特に透明度の高いサウンドは現代音楽や音響系のアンビエントには合う。あと分かったことは、僕が聴くような音楽は数十万円以上する高級なC…

Tom Verlaine - Marquee Moon は始まりの終わり

人は歳を重ねれば順番に去っていくのは自然の摂理で、最近のように20世紀後半を象徴したアーティストが次々と消えていくと、いくら記事を書いても追いつかない。そして、1970年代のニューヨークパンクの詩的な存在だったグループ 「Television」を率いていた…

RCA Victor - LIVING STREO - 音の良いクラッシックレコード - 異国の地で母国を想う

学芸大学の中古レコードのお店「サテライト」に寄ったら、オーディオファイル向けの高音質クラシックレコードがどっさりあって、RCA VictorのLIVING STEREOシリーズの再発盤からこの2枚を選んだ。 RCA VictorのLIVING STEREOシリーズとは このLIVING STEREO…

FRICTION / DUMB NUMB - 夢は続くが・オ・マ・エ・は続かない

人から渡されたCDの中に、このFrictionの1989年のライブ盤『DUMB NUMB』が入っていた。このグループを聴くのは久しぶりでCDは初めてかもしれない。Frictionのライブは東京ロッカーズ全盛期の1979年、80年頃と90年頃にの3回は見ている。何というか、一種風格…

Solid Space / Space Museum - 無垢で素朴な情熱が勝るとき

新年明けに所用があって横浜方面に出向いたときに横浜のDisk Unionに立ち寄って何枚かレコードを購入した。横浜のDisk Unionは数年ぶりで2回目だが、前回も今回も店内では日本のハードコアパンクがけっこうな音量で流れていて、店内も少し荒んだ雰囲気がある…

2022年に手にしたアナログレコードから - 聴きたいもの、欲しいもの、手元におきたいもの

年末までに書こうと思っていたが間に合わず。2022年は新譜、旧譜ともにレコードの購入ペースが落ちている。前年の半分以下かもしれない。自分の中での限界のようなものもあって、その話は以前書いた。もちろん買ったレコードはどれもこれも好きだし、何度も…


© 2019 Shigeo Honda, All rights reserved. - 本ブログの無断転載はご遠慮ください。記事に掲載の名称や製品名などの固有名詞は各企業、各組織の商標または登録商標です。