Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

Ambient

claire rousay / sentiment - エモーショナルな風景を描き出すカタリストとしての音楽

少し前にライブの映像を見てから注目していたclaire rousay、 ニューアルバムの「sentimentl」は高い評価を得ている。全体のトーンは、そのライブと同じように声やフィールドレコーディングを含むアンビエントなサウンドに、ソフトでフォーキーな彼女の低い…

AM/FM USA / Phil Geraldi - 架空のノスタルジックドライブ イン アメリカ

最近、仕事中によくストリーミングで聴いているのが、このアルバム。 もう30年以上前の話。僕は運転免許がないので自分でアメリカで運転したことはないが、現地のコーディネーターが運転するクルマで取材先のカンファレンスの会場まで移動したことは何度もあ…

Soaringtortoise - 飛翔する亀の音の旅 - 憧れと郷愁

これも最近YouTubeでよく見ているものの話。ひとつのことをずっと追求し続ける、やり続けるというのは、簡単なようでいて難しい。好きなことであってもそれを続けるていくには、ある種の胆力のようなものが求められる。普通は、どこかでそれを諦めたり、やめ…

Apple HomePod スピーカー - 就寝時の耳鳴りの友として。でも選曲をどうするか?

年齢を重ねるごとに耳鳴りが気になる。それは、ライブハウスで大音量のバンドを見た後の帰りで耳がずっと「キーン」と鳴っている状態が24時間続くようなもの。最初の頃は左耳だけだったが、今では右耳の側も同じ状態で、疲れが溜まったりすると、「ガサガサ…

When you leave home, don’t forget about behind you/ Ear has No Lid - 踊れない強いリズムは何に共振すればいいのか?

自分で作る音楽の3作目を公開。僕にはひどいリズム音痴なところがあって、踊るようなビートの音楽は昔から作れない。聴くのも苦手な方で、ミドルテンポならともかく、最近の130 bpmを超えるEDMようなテンポになると苦痛になってくる。 でも、いろいろなパー…

学芸大学「サテライト」 - 小さなお店はいい - Ornett Coleman, NewYork Dolls, Janis Joplin, Television etc.

これも久しぶりに学芸大の「サテライト」に出かけてみた。気分が盛り上がらなかった関内のDisku Unionとは違い、個人でやっている小さなお店ならではよさを実感。店主と売っているものとの結びつきがあるというか、CDやレコードが売り物としてただ棚に放り出…

A Postcard From Warsaw : Ode to D.B. / Ear has No Lid - 寒い日に落ち葉を踏み締めながら

UnsplashのAlexey Souchoが撮影した写真 iPadProで自分の音楽を作る2作目。落ち葉が多い近くの公園を歩いた時に、その単調な落ち葉を踏みしめて歩く音がインスピレーションになって、歩きながら足音をiPhoneで録音し、それをイコライジングしたループを作り…

二度目の関内のDisk Union - Hawkwind、Paul Giger、Brian Auger、Radian etc - 気の向くまま

また所用で横浜方面に出かけたので関内のDisk Unionを再訪問。結局リアルな店舗での買い物は、前回この店に来て以来。でも、ショップに入っても以前のような高揚感のようなものは感じなくなっている自分がいる。もう、あれもこれも聴いてみたいは、ストリー…

Terminal Beach(終着の浜辺)/ Ear has No Lid - 40年ぶりに自分で音楽を作る

この年末年始は、絶対仕事はしないと決めて、自分のために時間を使うことにした。それで取り組んだのが、もう一度自分で音楽を作ること。 昔話になってしまうが、1979年の夏にKORGのMS-20を買い、次にRolandのSH-02を、そして、TEACのミキサー付きの4Trカセ…

Waterworks 2023: Festival of Experimental Sound - エクスペリメンタルミュージックの豊かな音世界

YouTubeにはいろんな音楽イベントのアーカイブがあって面白い。特に日本では知る術もないマイナーでエクスペリメンタルなアーティストを集めたイベントを見ることができるのは嬉しい。そんな中で最近見たのが、この「Waterworks 2023 – A Festival of Experi…

Relativiteit Van de Omgeving / David Edren - 雨上がりの朝の空気のような音楽

最近、夜が遅くなって寝る前によくターンテーブルにのるのがこのアルバム。このDavid Edrenのプロフィールはよく分からないが、サイトを見るとオランダのメディアーティストでシンセサイザー奏者。このアルバムのジャケットで使われている写真も全て彼が撮影…

512 / William Eggleston - 黄昏時の美しさ

以前、記事に書いたアメリカを代表する写真家、William Egglestonのまさかのセカンドアルバムがリリースされた。1枚目はKorg M1をバッハ風のフリーフォームで弾いていくものだったが、この2枚目は最初の1曲以外はスタンダードナンバーを、それもかなり自由に…

Bandcamp で聴くコンテンポラリークラシック - 現在進行形の現代音楽

Bandcampは、新しいアーティストや音楽との出会いの場であるわけだが、それはロック系だけでなく、ジャズ、フリージャズ、インプロビゼーション、コンテンポラリークラシックまで広いジャンルに渡っていて、Bandcamp全体が今日的な音楽カタログ的な役割を果…

Suzanne Ciani & Kaitlyn Aurelia Smith / Sunergy - 陽の光と波の音に包まれて

女性2人のモジュラーシンセサイザーによるインプロビゼーションを収録したアルバム。NPRのサイトで随分前に知ってAppleMusicで聴いていたが、最近アナログでリリースされたので入手した。 Suzanne Ciani (1946 -)は60年代から活躍している電子音楽家でモジ…

Reflections / Hoshiko Yamane - 歩みを止めるわけにはいかない。日々は続いていくのだから。

仕事が忙しくなってきたり、体調が今ひとつなときは、レコードよりもストリーミングサービスに依存することが多くなり、最近リリースされたものをポツポツと聴いていく。そんな中で出会って、最近ヘヴィローテーションとなっているのが、この山根星子の『Ref…

Manuel Göttsching & Michael Hoenig / Early Water - 水の永遠の記憶

このManuel Göttsching と Michael Hoenigの二人によるアルバムは1976年の録音で1995年にCDで発掘リリースされて以来ずっとCDで聴いていた。数年前からCDが不良で音飛びするようになってしまって残念に思ってたところ、今年になってアナログでの再リリースと…

Michael O'Shea - 1枚のアルバムを残して消えていったストリートミュージシャン

僕はこのMichael O'Shea(1947 - 1991)の存在を数年前に知ったのだが、ようやくアルバムのアナログ盤を手に入れたのでその話を。 このレコードに入っているのは自作のハンマーダルシマによる即興演奏で、決してキレイな音でもハイファイでもなく、むしろロ…


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