Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

Marantz Model 170DC パワーアンプ - やっぱりセパレートアンプは風格が違う

1977年製のプリアンプ Marantz Model 3250を導入した数ヶ月後に同じ中古ショップのハイファイ堂でそのペアとなるパワーアンプ Model 170DCが出たので、これは迷わずに購入。それまでは、Model 3250のプリアウトをプリメインアンプのAtoll IN100SEのバイパス入力に入れてパワー部のみを使っていた。ただ、どうも30年以上時代が違うのでインピーダンスが合わないのか、ハムノイズに悩まされてきた。

そうしたこともあって、このMarantz Model 170DCを導入することにしたのだが、気になったのは昔のパワーアンプなのでスピーカー端子がバネ式の端子となっていて現在の太いスピーカーケーブルやYラグでは接続できないこと。それをショップに相談したら、スピーカーケーブルを変換するアダプタをサービスで付けてもらえることになった。

到着したアンプは年数は感じさせるものの、大きな傷もなく美品。すでにショップで劣化したコンデンサーなどは全て交換されていて動作確認されているし1年の保証も付いている。

このパワーアンプも設計は米国マランツで製造は日本マランツ。電源を入れるとブルーにライトアップされる大きなVUメーターがいかにも当時のパワーアンプの風情。まあ、僕が家で聴く音量ではこのメータがブンブン振れることは絶対にないのだけど。

プリとパワーの間はACROLINKのケーブルで接続。最近ACROLINK、Acoustic Reviveのケーブルを使用している。アンプやスピーカーはビンテージだが、ケーブルは今のナチュラル、ワイドレンジでクセがないものが、よりビンテージアンプのサウンドをダイレクトに楽しめるように感じる。

さて、プリアンプのModel 3250とこのModel 1750DCの組み合わせで聴いてみると...。純正のペアなのでハムノイズの問題は全て解消。パワー感やドライブ感がいい。サウンドキャラクターはパワーはあるが重くはならない爽やかさがある。カラッとしたウエストコートサウンド。ボリュームを上げるとグッと音が前にせり出してくる。 年齢とともに音の好みも変わったのか、昔は音像は奥にあってそれを距離を置いて見ているような音を好んでいたが、今はむしろ反対にスピーカーの前につかめるように音があるのがいい。耳が悪くなってきていることも関係しているのだろうか?

このModel 1750DCのパワーアンプの音は、そうした今の僕にはピッタリあっている。それに、これまでプリメインアンプばかりで、初めてセパレートアンプを使ってみると、音の風格というか格が全く違うことを実感する。ますます家に居て音楽を楽しむ時間が増えそうだ。


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