Thinking is The Form

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

Andante Largoの『Weefolk Board』オーディオボードを試聴 - 重いことがいいことではないことを実感

もう30年以上使っているMicro BL-77のターンテーブルを他のものに変える気は全くないのだが、もう少しグレードをあげる方法はないかとオーディオ雑誌を読んでいたら、ターンテーブルの下に専用のオーディオボードを置く比較レビューが載っていた。

その記事にもあったが、30万円のプレーヤーと200万円以上のプレーヤーで何が変わるかというと、不要な振動のコントロールの仕方でサウンドのグレードが違ってくる。ならば、オーディオボードで振動をコントロールできれば、既存のプレーヤーでも大きな音質の改善につながるはず、という話。

オーディオボードのアプローチにはいくつかある。

  • 重量派:10kgを超えるような重量で、木材と金属のコンビネーションで重量で振動を制御するもの。
  • 分離派:ボードそのものを磁力などで浮かせてしまうもの。数ミリだが、完全に浮かせて物理的に分離することで振動の伝達を遮断するもの。
  • 素材派:振動を抑制する素材そのものや材料の組み合わせでボードに使用することで不要な振動をコントロールするもの

Andante Largo(アンダンテラルゴ)社の『Weefolk Board』

その中で今回選んだのは、Andante Largo(アンダンテラルゴ)社の『Weefolk Board』という製品。BL-77に丁度いい大きさのモデルがあったので、同社の試聴貸出しサービスで1週間試聴中。このボードのタイプは「素材派」で、独自の木製素材の積層合板構造で薄く10段重ねになっている。脚部は高さ調整可能な金属スパイクで、堅牢なスパイク受けもセットになっている。

ボードの中央部が不思議な形にカットされているのは、上に載せる機器との共振を防止するための独自仕様。

ボードそのものは5kg程度と軽量。アンダンテラルゴ社の主張によると、重いボードはかえって歪みを増やすことがあり、軽量な方が音楽的な響きに有利で、中高域、低域での再生が改善されるとのこと。

ターンテーブルの基本のサウンドトーンはそのままに、全体をスケールアップ

それで実際に『Weefolk Board』にターンテーブルを載せて聴いてみると、解像度はぐっと上がって、音楽の細部が見えてくるし、高域から低域まで強調感なく自然な感じで伸びてくる。この薄いボード1枚で、ここまでサウンドが変わるのはとても不思議。

一聴して感じるのは、音も分離がいいこと。ジャンルを問わずアンサンブルの各楽器の演奏がより明確になる。特にドラムのシンバルワークが鮮やかだし、タムやバスドラムの量感も豊かで皮の揺れが感じられるほど。ベースの音程やフレージングもはっきりわかり、混濁していた音場がクリアになるが、音楽性や有機性が後退することはなく、演奏のリアリティがより増す方向になる。低域もしっかり伸びているが、解像度も上がるのでボンついた感じはしない。

こオーディオボードとスパイク受けのセットで約7万円ほどの価格になるが、価格以上の効果はある。ターンテーブルのアップグレードよりはるかに経済的で、得られる成果は大きい。

*参考リンク

貸し出し試聴申し込み http://www.andante-largo.com