女性2人のモジュラーシンセサイザーによるインプロビゼーションを収録したアルバム。NPRのサイトで随分前に知ってAppleMusicで聴いていたが、最近アナログでリリースされたので入手した。
Suzanne Ciani (1946 -)は60年代から活躍している電子音楽家でモジュラーシンセのBuchlaのエキスパート。ピアニストとしてはニューエージミュージックで著名な存在らしい。Kaitlyn Aurelia Smith(1987 -)も電子音楽家でモジュラーシンセのBuchlaで制作を行なっている。この親子ほど歳の違う二人が、あるイベントの一環でBuchlaシンセでセッションを行ったが本作になる。
この演奏の様子はビデオ収録され、現在でもYouTubeで見ることができる。
シンセサイザーの音楽は、ジャーマンロックの影響やスペースロック的な展開が多いからか「夜の音楽」というイメージが付きまとうが、この二人の演奏には『Sunergy(太陽エネルギーの造語』のタイトルやビデオでの映像に見られるように、陽が降り注ぐ海辺の部屋と、海の波、波に反射する陽の光そのものの音楽が流れいく。アナログ盤もブルービニールのプレスで、雰囲気を統一しているのだろう。
このレコードが届いてから何度もターンテーブルに乗せているが、二人のモジュラーシンセに織りなすサウンドスケープの光に包まれると少し眩しいくらい。自分のモジュラーシンセが欲しくなってくるのが悩ましい。