アナログ
このブログを始めた2018年に、古いのMarantzのセパレートアンプを購入して、それまでのピュアオーディオとは異なる方向に進み始めて今年で7年になった。きっかけは、それまでの高解像度、高音質のオーディオの音に飽きてしまったこと。「飽きた」というとな…
数日前、どうしても会社の税務処理で最寄りの税務署に書類を提出してから銀行へ向かう必要があり、膝を痛めているのでタクシーで行くことにしたのだが…。 以前なら通りで3分と待たずに空車があったがコロナ以後、タクシーの運転手が減ったことと、配車アプリ…
タイトルの通り、昨年から今年にかけてリリースされたレコードを何枚か買ってみて気になることがある。一言で言えば、パッケージとしての作りが粗雑。2020年ごろまでにリリースされたものには、そうした印象はなかったので、コロナ後のいくつかの要因が絡ん…
日本では元旦の地震の後は大雨による洪水という被害にあった地域があり、世界では対立する軍事組織を壊滅させるために数千台のポケベルやトランシーバーを遠隔操作で一斉に爆破するという、スパイ小説かハリウッド映画のプロットのような現実とは思えない対…
前回の記事の書いたのがイタリア出身の女性アーティストだったが、このCaterina Barbieri (1990 - )も、イタリア出身でベルリン在住のエレクトロニックアーティスト。ボローニャの音楽大学でエレクトロアコースティックミュージックの学位を得ている。そんな…
米国SHUREの国内代理店の完実電気のアウトレットサイトで、倉庫で見つかったデッドストックのM44G, M44-7等のカートリッジや交換針の販売が開始されるとの記事をオーディオ関連情報のサイトで見て、購入することにした。 M44G, M44-7の価格は、それぞれ17,60…
レコードを濡らした状態で再生するとノイズが少なくて音がよい、というのは昔から一部で言われていて、実際にそうしたアクセサリーが販売されていたこともあった。今回はそんな話。でも、危険な方法なので、以下の注意事項を一読を。 注意・免責:本記事で紹…
少し前に、Appleが選択したポピュラー音楽ベスト100という企画あったけれど、2000年までのいわゆるオールドロックの類はチャートにパラパラとあるだけで、名前を知っているだけか全く知らないものが多かった。元からそうだが、いかに自分がメインストリーム…
最近、このGodspeed You! Black Emperor の「Yanqui U.X.O.」のアナログ盤2枚組を入手したのでその話。僕が2000年過ぎに最初にポストロックというジャンルを意識するきっかけは、このGodspeed You! Black Emperorという名前のカナダのグループだった。 日本…
最近オーディオの記事を書いていないが、夜はMarantz 7で相変わらずレコードやCDをかけて聴いている。パワーアンプは70年代後期の中堅パワーアンプのModel 3250。これは抜け良いサウンドで気に入っているのだけど、左チャンネルのボリュームにガリが出始めて…
最近、パイプオルガンを使用するアーティストが増えている気がする。Kali MarinoやPetra Hermanovaもそうだし、このAnna von Hausswolffもそう。Kali MarinoやAnna von Hausswolffは、単に音素材としてパイプオルガンを使用するだけでなく、実際の教会でライ…
最近、夜が遅くなって寝る前によくターンテーブルにのるのがこのアルバム。このDavid Edrenのプロフィールはよく分からないが、サイトを見るとオランダのメディアーティストでシンセサイザー奏者。このアルバムのジャケットで使われている写真も全て彼が撮影…
2000年を越えてから、30年前には想像しなかったような暴力が世の中に溢れている。戦争は最も巨大な暴力だが、テロ、暗殺、銃の乱射、無差別殺人も。その暴力の背後にあるのが人間の内面に潜んでいる暗い感情で、それは一部の特殊な人の中にあるものでなく誰…
1ヶ月ほど前に所用で横浜方面に出かけた時に、初めて関内のDisk Unionに寄ってみた。平日だったけど年配のお客さんが多いのは同じ店舗内にJAZZ館エリアがあるからか。壁には数万円〜10万円以上の価格のジャズアルバムが並んでいた。以前訪れた日本のハードコ…
今でこそECMレーベルは欧州ジャズレーベルとして評価が確立しているが1969年の設立当初からそうだったわけではない。英国バージンレーベルが「Tubular Bells」のベストセラーでビジネスの基礎を固めたように、ECMではチック・コリアの「Return to Forever」…
これまで何度もSHUREのカートリッジの交換針のことを書いているが、とっくに純正針が手に入らない状況ではサードパーティの互換針に頼らざるを得ない。以前はJICOという選択肢があったが、1万円、2万円以上の無垢針やSAS針ばかりとなると、そうそう交換ばか…
毎日厳しい暑さが続くので軽い話題。昨年秋にウッドケース化したSHURE V15 Type3、オリジナルよりも深度がある音楽を聴かせてくれていたが、M44G用のNAGAOKAの針が登場してから鳴りっぷりの良さでそっちばかりに。ただ、やはり音楽の細部までの緻密な表現で…
テキサスのサイケデリックロックバンド、13th Floor Elevatorsのセカンドアルバムで、1967年にリリースされた最も重要なアルバム。個人的には、ツアーを止めてスタジオに閉じこもり幼年期へ後退し始めたグループが生み出した「Sgt. Pepper's」よりもこの「Ea…
2021年にAlice Coltrane(1937-2007) の『Turiya Sings』について書いたが、それ以前の2017年にこんなアルバムがリリースされていたのは知らなかった。タイトルもストレートに『The Ecstatic Music of Alice Coltrane』というもので、今年、ボーナストラッ…
レコード関連用品の老舗であるナガオカから新しいM44G互換針が発売になった。価格は4,480円と手頃。以前からナガオカはSHURE M44G、M75EBなどの互換交換針を提供していたので、今回は再登場となる。JICOのM44Gの互換針は16,000円以上するダイヤモンド無垢針…
長い間、中古レコードを買ってきて感じるのは、年々コンディションのばらつきが大きくなっていること。発売から40年、50年以上の時間を経ているので当然のことではあるけれど。特にこの10年は、DJ用途が広がったせいで、そのラフな扱いや重針圧で再生された…
1973年3月にリリースされたPink Floydの『The Dark Side Of The Moon(邦題:狂気)』は、全米での売上枚数や影響力からしても、70年代オールドロックのモンスターアルバム。邦題の『狂気』は、当時の担当ディレクターの発案によるものだろうが、インパクト…
「21世紀のレコード収集術とその哲学 」という大仰なサブタイトルもついているこの本の著者、マックス・プレジンスキーは、自らディーラーであり、ebayやdiscogs といったオンラインでも手広くレコード販売ビジネスを広げ、Carolina Soul Recordsを運営して…
女性2人のモジュラーシンセサイザーによるインプロビゼーションを収録したアルバム。NPRのサイトで随分前に知ってAppleMusicで聴いていたが、最近アナログでリリースされたので入手した。 Suzanne Ciani (1946 -)は60年代から活躍している電子音楽家でモジ…
1m/370円と安価なWestern Electric(ウエスタン・エレクトリック)のスピーカーケーブルの話を前に書いたが、今回はその続編。そのケーブルは、80年頃の製造らしい0.5ミリ程の細い針金状の単線ケーブルで、そのか細い外観は本当に大丈夫なのか心配になるほど…
このManuel Göttsching と Michael Hoenigの二人によるアルバムは1976年の録音で1995年にCDで発掘リリースされて以来ずっとCDで聴いていた。数年前からCDが不良で音飛びするようになってしまって残念に思ってたところ、今年になってアナログでの再リリースと…
僕はこのMichael O'Shea(1947 - 1991)の存在を数年前に知ったのだが、ようやくアルバムのアナログ盤を手に入れたのでその話を。 このレコードに入っているのは自作のハンマーダルシマによる即興演奏で、決してキレイな音でもハイファイでもなく、むしろロ…
人は歳を重ねれば順番に去っていくのは自然の摂理で、最近のように20世紀後半を象徴したアーティストが次々と消えていくと、いくら記事を書いても追いつかない。そして、1970年代のニューヨークパンクの詩的な存在だったグループ 「Television」を率いていた…
学芸大学の中古レコードのお店「サテライト」に寄ったら、オーディオファイル向けの高音質クラシックレコードがどっさりあって、RCA VictorのLIVING STEREOシリーズの再発盤からこの2枚を選んだ。 RCA VictorのLIVING STEREOシリーズとは このLIVING STEREO…
新年明けに所用があって横浜方面に出向いたときに横浜のDisk Unionに立ち寄って何枚かレコードを購入した。横浜のDisk Unionは数年ぶりで2回目だが、前回も今回も店内では日本のハードコアパンクがけっこうな音量で流れていて、店内も少し荒んだ雰囲気がある…