Thinking is The Form

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

Woodstock Music Festival から50年 - 当時のライブ音源を聴いて

今年(2019年)の8月15日で、あの1969年の「愛と平和の音楽の祭典」だった Woodstock Music Festivalから50周年になる。当時のプロモーターが50周年で再度フェスティバルを開催する話もあったようだが、資金難で結局中止となった。米国でも夏フェスは増えた…

Andante Largoの『Weefolk Board』オーディオボードを試聴 - 重いことがいいことではないことを実感

もう30年以上使っているMicro BL-77のターンテーブルを他のものに変える気は全くないのだが、もう少しグレードをあげる方法はないかとオーディオ雑誌を読んでいたら、ターンテーブルの下に専用のオーディオボードを置く比較レビューが載っていた。 その記事…

Rolling Stones / Their Satanic Majesties Request - ローリング・ストーンズの「幼年期の終わり」

最近買ったレコード5枚目の話。このローリング・ストーンズが1967年12月にリリースした『Their Satanic Majesties Request』は、彼らのベストのアルバムではないが、Summer Of Loveの1967年の最後に相応しいアルバムといえるだろう。 同年6月にはビートルズ…

UFO / UFO 1 - 怖いもの知らずのアングラ スペースロック

最近買ったレコード4枚目の話。口だけの人面岩が宇宙空間を漂っているという趣のちょっとイケテいないこのジャケットは、英国ハードロックバンド「UFO」が1970年にリリースしたファーストアルバム。 「UFO」は数年後に当時19歳のドイツ出身ギタリストのマイ…

Audirvana 3.5 - 一新されたインターフェースと再生エンジン

ここずっとアナログばかりに没入していて、久しぶりにMacminiを起動してAudirvanaを再生しようとしたら、4月に大きなバージョンアップがあったことを今頃になって知ることになり、ちょっとした浦島太郎気分。デジタルの世界は変化が速い。 Audirvanaは 3.5に…

Gil Evans / Into The Hot - インテリジェントで機知に富むジャズオーケストラサウンド

最近買ったレコード3枚目の話。僕はジャンルを問わず音楽を聴くが、それは趣味の幅が広いのではなく、「自分が関心を持てる音楽」をいろんなジャンルから探索しているだけであって、一つのジャンルを掘り下げているわけではない。なのでジャズのアルバムが20…

Mott The Hoople / All The Young Dudes - 困窮したバンドからの復活劇、冴えるボウイのビジネスセンス

最近買った中古レコードの2枚目の話。 David Bowieでいつも感心することは、音楽的に先鋭的で優れていながら、同時に「売れるもの」を必ず作れるビジネスセンスを備えていること。この両立をバランスよくできるアーティストは少ない。 そうした彼のビジネス…

David Bowie / Pinups - 新たな自分を探す旅の入り口

中古レコード店での買い物は、本当に探していたレコードがあって買えそうな価格の範囲であれば嬉しいが、それだけではなくて、昔から何となく気になっていたレコードとか、以前は持っていたが手放してしまったことを後悔しているようなものが、手頃な価格で…

# Brian Eno / APOLLO - 無音だった月面着陸のサウンドトラック

今年はアポロ計画の月面着陸から50周年。あの日から半世紀が過ぎたことになる。当時僕は小学校5年生でアポロ11号の発射から毎日のようにテレビを見ていた。というか、田舎だったからかテレビはそれしかやっていないほどで、月から米国を経由して送られてくる…

Kali Malone / Keith Jarret / Earth / Thom Yorke- 最近のApple Musicから

Apple Musicは未知の音楽と出会える場所としては面白い。時々、ジャンル別に新譜を眺めて聴いてみると思わぬ発見があったりする。最近、夜寝るときや仕事や本を読む時のBGMとしてアンビエント、ドローン系の音楽をよくかけている。アンビエントといっても、…

ブートレグ (Bootleg) が貴重だった時代 -ロックが巨大なビジネスになっていく時代のあだ花

ブートレグとは 洋楽ロックの世界で1990年代頃まで残っていた「ブートレグ (Bootleg) 」 という言葉はYouTube時代の今ではほとんど死語だろう。昔は「ブートレグ = 海賊盤」と日本では言われていたが、海賊盤といっても一般に販売されているレコードやCDの不…

山本音響工芸 カーボン製ヘッドシェル HS-4S -  SHURE V15 Type3との組み合わせでレコードの音を全て出すかのよう

以前、山本音響工芸のアフリカ黒檀のヘッドシェルは紹介したが、今度はSHURE V15 Type3用に同社のカーボン製のヘッドシェルを導入してみた。 きっかけは、黒檀のヘッドシェルにつけたV15 Type4は、美音でバランス良く鳴っているのに比べると、アームの標準ア…

Destroy All Monsters - Stooges残党の猥雑なロックンロール

ロック(ロックンロール)は、本来、品行方正な人のものでない。安全な娯楽でもなく、猥雑なもの。いつからか音楽ビジネスとして洗練され過ぎてしまい安全な娯楽になってしまったが、Rolling Stonesだって、最初の頃は「あいつらが来たら街を消毒しろ、娘は…

NO NEW YORK - 混沌が魅力であった時代

この「NO NEW YORK」というオムニバスアルバムは、1978年当時のニューヨークのアンダーグラウンドシーンのバンドの独自の音楽を切り取ったアルバムとして、今でも価値あるものとされている。 プロデュースを務め、アルバムカバーにも関わったのはブライアン…

実用オーディオ学 / 岡野邦彦 著 - オカルトオーディオからの脱脚(なるか?)

アマチュアの自費出版のような雰囲気の本だが、出版元は学術系の出版社で著者は工学博士で大学の教授を務めた人物。自身もかなりのオーディオマニア。本書の冒頭に載っている彼のシステム構成を見ればかなりのハイエンドマニアであることがわかる。 本書のサ…

姿勢としてのデザイン / アリス・ローソーン著 - デザインは単なる形ではなく態度である

タイトルに「姿勢」という言葉があるが、原題は 「Design as an Attitude」。Attitude - つまりどんな態度やアプローチを取っていくのかと言うこと。著者はニューヨークタイムス紙でデザインコラム(新聞にデザインについてのコラムがあるという時点で文化の…

学芸大「サテライト」でいろんなジャンルの中古レコードを購入 - レコードを聴いていると考えさせられることも多い

学芸大にある中古レコード店「サテライト」。歩いて片道30分ほどなので月に1回程度散歩を兼ねて訪ねている。そのくらいのペースがちょうどいいのか、毎回色々と購入してしてしまう。お店のサイズ感も僕にもあっているのかもしれない。今回はいろんなジャンル…

Miles Davis / AT FILLMORE - 境界線に挑戦し続けたマイルス・デイビス

Miles Davis(マイルス・デイビス)ほど、そのキャリアの中でスタイルを変遷させたミュージシャンはいないだろう。50年から60年代はじめにかけては、ハードバップ、ギル・エバンスのオーケストレーションとの融合、Kind Of Blueでの大成功など、所謂正統派で…

美術は魂に語りかける / アラン・ド・ボトン、ジョン・アームストロング著 - アートは我々になにを映し出しているのか?

本書は各国で翻訳されてベストセラーになった美術関連書ということで興味があって読んでみた。「美術は魂に語りかける」という大仰な邦題がついているが、内容は原題の「Art as Therapy(治療・癒しとしての芸術)」の通りで、芸術が語りかけてくるというよ…

Art Ensemble of Chicago / People in Sorrow - 静かな怒りを秘めた音楽

シカゴを拠点とする Art Ensemble of Chicago(アート アンサンブル オブ シカゴ) は、1960年代にロスコー・ミッチェル、レスター・ボウイなどを中心に結成されたフリージャズグループ。ただ、このアート アンサンブル オブ シカゴを他のフリージャズユニッ…

山本音響工芸 アフリカ黒檀製ヘッドシェル HS-1As - 素材の性質は音に出る

アナログディスクの再生というのは微小な振動を増幅していく。まずカートリッジでレコードの溝を通過する針先の物理的な振動が電気的な信号に変換される。その後のフォノイコライザーでRIAA補正がされた後、アンプでの何万倍にも増幅されてスピーカーで再生…

Jefferson Airplane / Surrealistic Pillow - 米国初期レコード盤とリマスターCDを聴き比べ

サンフランシスコ ロックを象徴するJefferson Airplane のセカンドアルバム 「Surrealistic Pillow(シュールな枕)」は、カリフォルニアのヒッピームーブメントのピークとなる 「Summer Of Love」の年、1967年2月にリリースされた。また1967年は、Beatles …

時のかたち - 事物の歴史をめぐって / ジョージ・クブラー著 - アート、デザインへの新たな視点

2000年以降のAppleの大成功もあって、今日ほどビジネスから日常まで「デザイン」や「アート」の重要性について語られることは、この数十年なかった現象。誰もが日常的に操作するスマートフォンはもちろん、スプーン1本までそのデザインが重要視される。店舗…

レコードばかり聴いていて、コンサートに行くことに興味を無くしつつあること

ここ数年、あまりコンサートに出かけていない。最後に出かけたのは、2015年9月の恵比寿リキッドルームでのSólstafir / Anathemaのライブだった。きっかけはその前年にアイスランドのベテラングループであるSólstafirの米国でのスタジライブをインターネット…

Sodastream - いつでも手軽に炭酸水を楽しめる炭酸水メーカー

ここ数年炭酸水を日常的に多く飲むようになって、いつもはサンペレグリノののボトルをまとめて買っていてたのだが、その処分が手間なこととコスト的にも高いので、今年はこのSodastreamを導入してみた。 Sodastreamの仕組みは簡単で電源は不要。本体背面に専…

パブロ カザルス / バッハ無伴奏チェロ組曲 - 80年前と変わらぬ今

ほぼ毎日、レコードラックからレコードを何枚か出してバキュームクリーナーでクリーニングして聴いてみることを繰り返している。2000枚近い枚数があるので、ようやく半分を超えたところ。10年ぶり、20年ぶりに聴いてみるレコードも少なくない。久しぶり聴く…

SHURE M75ED カートリッジ - 針交換で音質を変えて楽しむ

SHUREのカートリッジというと、70年代のMMカートリッジのリファレンス的な存在で、ベストセラーだった V15 Type IIIの人気は今でも高い。当時約3万円の定価で実売は2万円円前後だったが、近年のアナログブームや往年のオーディオファンにも高い人気を反映し…

中古レコードにいくらまで払えるか? - その価格は音楽の価値なのか?

僕にとって中古レコードを買うことは日常の一部。今でも毎月何枚か実際のお店やインターネットで買っている。よくいつまでも欲しいレコードがあるものだと自分でも不思議に思うほど。 僕が中古レコードを買うようになったは70年代の終わりに東京に来てから。…

Luxman E-250 - 美音のフォノイコライザー

スピーカーをLS-1000に変えてから、合研ラボのフォのイコライザーだと、低域の量感にちょっと物足りないところが出てきた。全体としてはいいフォノイコライザーで中高域はキレイでいいのだが、低い方の力感が足りない。それで他の候補を探してみることに。 …

John Coltrane / Live at the Village Vanguard Again! - 巡礼の音楽

最近、中古レコードで購入したファラオ サンダース加入時代のコルトレーンの 「Village Vanguard Live Again!」を聴いている。ピアノはアリス コルトレーン。同じ1966年には「Ascension 」をリリースし。フリージャズに果敢に取り組んでいた時代の音楽。この…