Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

カケハシレコード - 音楽への愛情が伝わってくる通販ショップでの買い物

中古レコード価格が高騰していることもあって価格的にこなれているCDも良いかなと思い始めている。ストリーミングのApple Musicも利用していて、それはそれで色々聴けていいのだが、僕が好きな1960年代、1970年代のニッチなジャンルになると収録されていない…

Giuseppi Logan / MORE GIUSEPPI LOGAN - ジュゼッピ・ローガンの自由な世界

芸能や芸術家と薬物の関係には長い歴史がある。フランスの作家、ジャン・コクトーはアヘン中毒だったし、ビート作家のウィリアム・バロウズは死ぬまでコカイン、ヘロイン中毒だった。バロウズは「適量のヘロインを取り続けると決して風邪をひかない」とまで…

AVINITYのデジタルケーブルでロックのCDを聴く - ロックをロックらしく

古いナカミチのCDプレーヤー「Nakamichi CD-4」を復活させて、主にロック(特に60年代、70年代)のCDを楽しんでいるのだが、内蔵DACのRCA出力と、デジタル同軸出力をATOLL DAC200に接続して聴くのを何度か冷静に比較してみると、やはり音の透明度や粒立ちで…

Iannis Xenakis / Persephassa - 過去が未来であり、現在が永遠であること

僕にとっての「現代音楽」は、ロックやフリージャズと並行してずっと身近なところにあって良く聴いてきた。一番の理由はNHK-FMであった上波渡氏の「現代の音楽」を聴いていたこと。 NHK-FM「現代の音楽」という番組 番組はバッハ=ウェーベルンの「6声のリチ…

Audirvana 高音改善スクリプト - Optimize Setting of Audirvanaを試す

macOS用オーディオグレードの音楽プレーヤー「Audirvana」をさらに高音質化が行える「Optimize Setting of Audirvana」を試してみた。このツールはこの「Audirvana Plusの音質改善スクリプト」ブログで配布されている。 最新版のVer 1.3 をAudirvana専用とし…

90度のまなざし / 合田佐和子 - もう帰る途もつもりもなかった

この合田佐和子という人を知ったのは、昔あった『Rock Magazine』という雑誌の表紙が彼女の絵だったことがきっかけとなる。ルー・リードやイギー・ポップや映画俳優のポートレートを模写して、そこに独自の世界観を加えて合田流の作品とする、後のマッシュア…

SHURE V15 TypeV-MR カートリッジ - CD時代のアナログカートリッジの意気込み

SHUREのハイエンドカートリッジとなるSHURE V15 TypeV-MRは、1983年から1993年まで販売され、1994以降は後継となるV15 TypeVxMRとして1996年に復活して2005年まで販売が継続されていた。今回中古で入手できたのは先のV15 TypeV-MR。当時の価格は60,000円以上…

Eric Dolphy / Iron Man - ランチに出かけたドルフィーがやっていたこと

エリック・ドルフィーついて語るのは危ない。「お前はジャズが分かっていない」と何度絡まれたことか。そう、確かにジャズがわかったと言えるほどほどジャズは聴いていない。でも「ジャズを分かる」ってどういうことなんだろう。「ジャズ」を「ロック」や「…

David Bowie / All Saints -歌のない歌が聴こえてくる

このアルバムはDavid Bowieの歌のない、インストゥルメンタルの曲だけを集めて2001年にリリースされたもので、実は僕はこのアルバムの存在をAppleMusicの中で見つけるまで知らなかった。 資料によると、このインストゥルメンタルを集めたアルバムは、最初CD2…

Albert Ayler Trio / Spiritual Unity - 物語る声がある音楽

フリージャズの中でアルバート・アイラーが今やどんな場所を占めているのか分からないが、どうもドルフィーのように尊敬されたり、コルトレーンのように神格化されていることはないようだ。昔のジャズ喫茶ではお客さんを追い出したいときは、アルバートアイ…

Pink Floyd / The Later Years 1989 - 2019 - LP 2枚組でお腹いっぱい

Pink Floydは10代の頃からずっと聴いているフェバリットアーティスト。最初に買ったアルバムは『Meddle(おせっかい)』で『Echoes』は、それこそ何回聴いたかわからないほど。 Pink Floydは時代によって変遷があるが、この「The Later Years 1989 - 2019」…

Nakamichi CD-4 - 1990年代のリマスタリングを堪能する

年末年始の整理ではないが、もう何年もずっと使っていなかった ナカミチのCDプレーヤー 『CD−4』を物置きなってるロフトから下ろしてきた。もしまだ動作するなら廉価でも売却するし、動かないなら粗大ゴミで処分しようかと。それで、一度電源につないでONに…

Audirvana 3.5 - ロスレス音源再生専用化とアプリの導入

Macmini (Late 2012 8G mem / 1TB HDD)で使ってきたAurdirvanaだが、OSをmacos Catalina にクリーンインストールし直したので、ロスレス専用の再生環境にすることに。 つまり、macos標準のApple Musicアプリはストリーミング専用にして、Apple Remoteアプリ…

アコースティックリバイブ SIP-8Q - たかがショートピン、されどショートピン

長くオーディオをやっているが、これまであまりショートピンについて考えたことは無かった。アンプの空きジャックがホコリで汚れたり、錆びたりを防止するためのプラチック製のカバーを付けていただけだった。 アンプの空きRCAジャックをそのままにしている…

iTunes Remoteが4.5になって帰ってきた - いろいろあるとしてもね

ほどんど諦めていた、iTunes Remoteアプリが4.5にバージョンアップされてmacOS CatalinaのApple Musicアプリ対応になって帰ってきた(名称にiTunesが残ったままなのは不思議)。 このiTunes Remoteというアプリ、Appleの中ではママ子扱いではないかと思うほ…

The Stranglers / Black and White - あらゆる情緒を拒絶する音楽

1970年代後半のパンクムーブメントの中で、多くのバンドがデビューした。パンクバンドに対する一般的なイメージは、楽器を始めたばかりのメンバーが3コードをかき鳴らしながら社会への不満をがなり立てる、というものだった。確かにそういうバンドも多くあっ…

Ornette Coleman / Free Jazz - 衝突でなく融和する創造性

1960年12月にニューヨークで録音され、1961年にリリースされたオーネット・コールマンの「Free Jazz - Collective Improvisation」とタイトルされたアルバムは、なんといってもジャケットデザインが斬新で素晴らしい。 それまでのジャズアルバムのカバーと言…

Marantz Model 7 コントロールアンプ (2)-  ここにはアナログもデジタルもなく、ただ音楽があるだけ

前の記事でMarantz Model 7のことを「その音はカルフォルニアの青い空」と書いたが、Marantzが拠点を西海岸に移したのは1964年のことで、このModel 7の頃はニューヨークの郊外に拠点があったわけだから「その音はカルフォルニアの青い空」という表現は変だっ…

Marantz Model 7 コントロールアンプ (1)- その音はカルフォルニアの青い空

Marantz Model 7とは Marantz Model 7は、米国Marantzが1958年の暮れにリリースしたコントロールアンプで、当時の技術的、音楽的、デザイン的なブレークスルーとなった製品。設計はマランツ創設者のSaul Marantz氏の手によるもの。チャンネルあたり3本の真空…

SHURE M44G カートリッジの交換針聴き比べ - 個性派か中庸派か

SHUREの交換針聴き比べシリーズの最後はM44Gカートリッジ。 M44Gカートリッジとは M44GはSHUREが1963年にリリースした当時としては軽針圧、ハイコンプライアンスのハイファイ向けカートリッジで、その堅牢な作りから近年はDJプレイ時のスタンダードカートリ…

Ginger Baker / Ginger Baker's Air Force - 追悼:ジンジャー・ベーカー「好きな事をやるんだ」

人は歳を取れば順番に去っていくのは避けることはできない。 ジンジャー・ベイカーがいなければ、Creamのあの微妙なバランスはなかっただろう。彼のドラムがなければ『White Room』の出だしがあれだけ印象深いものになっただろうか? 『Sunshine of your lov…

Tony Williams / Turn It Over -ひっくり返してしまえ! 迷いのないドラムが教えてくれること

Tony Williams(トニー・ウィリアムス)は、13歳でジャズドラマーとしてデビューし、1960年代前半には17歳でマイルス・デイビスのレコーディングに参加するという早熟ぶりを発揮する。その若く、勢いがあり、ピュアでパワフルなドラミングが当時の多くのジャ…

Luxman E-250のアーティキュレイター機能でカートリッジをリフレッシュ

先日記事にしたようにV15 type IIIが良くなったに比べて、同じ SHUREのM75EB Type2のカートリッジのサウンドが今一つ。レンジが狭く覇気がない感じの音で、以前のような鳴りの良さが後退してしまっている。中古で購入したビンテージものなので経年変化なのか…

SHURE V15 Type3 の交換針を変えて音質の違いを楽しむ

以前、「SHURE M75ED カートリッジ - 針交換で音質を変えて楽しむ」という記事を書いたが、SHURE V15 Type3カートリッジを山本音響工芸のカーボンシェルに取り付けてから、がぜん好みのサウンドになってきたので、V15 Type3でも交換針の種類を変えてサウンド…

The Band / Music from Big Pink - 救いのない世界へ向けた絶望的な絶叫

実は僕はごく最近になるまで「名作」と呼ばれるアルバムを聴くことをずっと避けていた。その理由はその「名作」に過去、あまりに多くのおひれが付いてしまっているから。 1960年代から80年代の日本のロックジャーナリズムは、英語のハンディ(アーティストと…

Harbie Mann / Stone Flute - アンビエント ジャズとしての先駆的作品

ハービー・マンは米国出身のジャズフルート奏者で、1960年代から70年代にかけてフュージョンの先駆けというか、ブラジル音楽などのワールドミュージックをマシュアップしてジャズに取り込み、ジャズからポップミュージック、ダンスミュージックの領域で成功…

中古レコードの落書きの面白さ - レコードの物語の一部になること

中古レコードを購入するときに新品同様というのはそれなりに良いけれど、僕は中身がちゃんと聴ければそれでいい派なので、ちょっとジャケットが傷んでいたり、書込みがあっても価格が手頃なら気にしない。むしろ、前オーナーの人柄が伝わってくるようで、面…

iPadOS Beta7 をテスト導入 - 使い勝手を大きく改善

今秋正式リリース予定のiPadOSが開発者向けBetaのバージョンが7になり、安定度も増したようなので、使っているiPadPro 12.9inch(第3世代)にインストールしてみた。 今回からiPhone向けのiOSとiPadOSが分離して、iPadOSの方はスマートデバイスというよりもi…

Scott Walker / 4 - 不安な時代に共鳴するスコット・ウオーカーの歌声

最近買ったレコード6枚目の話。7月に以前から気になっていた60年代のポップシンガー、スコット・ウォーカーのアルバムを中古4枚まとめてジャンク扱いの4枚2,000円の廉価で販売しているサイトがあったので思わず購入。 僕がスコット・ウォーカーを意識するよ…

Woodstock Music Festival から50年 - 当時のライブ音源を聴いて

今年(2019年)の8月15日で、あの1969年の「愛と平和の音楽の祭典」だった Woodstock Music Festivalから50周年になる。当時のプロモーターが50周年で再度フェスティバルを開催する話もあったようだが、資金難で結局中止となった。米国でも夏フェスは増えた…