Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

2024-01-01から1年間の記事一覧

Godspeed You! Black Emperor / Yanqui U.X.O. - 困難な時代に光を灯す音楽

最近、このGodspeed You! Black Emperor の「Yanqui U.X.O.」のアナログ盤2枚組を入手したのでその話。僕が2000年過ぎに最初にポストロックというジャンルを意識するきっかけは、このGodspeed You! Black Emperorという名前のカナダのグループだった。 日本…

claire rousay / sentiment - エモーショナルな風景を描き出すカタリストとしての音楽

少し前にライブの映像を見てから注目していたclaire rousay、 ニューアルバムの「sentimentl」は高い評価を得ている。全体のトーンは、そのライブと同じように声やフィールドレコーディングを含むアンビエントなサウンドに、ソフトでフォーキーな彼女の低い…

AM/FM USA / Phil Geraldi - 架空のノスタルジックドライブ イン アメリカ

最近、仕事中によくストリーミングで聴いているのが、このアルバム。 もう30年以上前の話。僕は運転免許がないので自分でアメリカで運転したことはないが、現地のコーディネーターが運転するクルマで取材先のカンファレンスの会場まで移動したことは何度もあ…

International Harvester / Harvester / Träd, Gräs & Stenar - 共同体幻想の見果てぬ夢のサイケデリックロック

最近、カケハシレコードで、1960年代〜70年代のスウェーデンのヒッピーグループ、「Harvester(International Harvesterから名前を縮めたもの)」の中古CDを購入して、聴きながらいろいろ思うことがあったのでその話を。 僕が最初に「International Harveste…

DOORS、MUSIC MACHINE、JANIS JOPLIN、ROGER WATERS etc. - なんだか中古のCDは安くてよい

相変わらずCDを買っている。別に前衛ばかりでなく、オールドロックのCDも。少し前にもカケハシレコードのサイトで バーゲンをしていたので、500円から800円くらいものばかり少しまとめて買ってみた。 MUSIC MACHINE/TURN ON (2007 remaster) Music Macchine…

Marantz CD-34の修理 – ビンテージオーディオは修理が大事

去年の8月に購入したビンテージのCDプレーヤー、Marantz CD-34。気に入ってCDをよくかけていたたら、3月に入って電源を入れいるときにバリバリっというノイズが出るようなり、それでもCDをセットすると再生はしていたが、ある日からCDを認識しなくなってしま…

Soaringtortoise - 飛翔する亀の音の旅 - 憧れと郷愁

これも最近YouTubeでよく見ているものの話。ひとつのことをずっと追求し続ける、やり続けるというのは、簡単なようでいて難しい。好きなことであってもそれを続けるていくには、ある種の胆力のようなものが求められる。普通は、どこかでそれを諦めたり、やめ…

Apple HomePod スピーカー - 就寝時の耳鳴りの友として。でも選曲をどうするか?

年齢を重ねるごとに耳鳴りが気になる。それは、ライブハウスで大音量のバンドを見た後の帰りで耳がずっと「キーン」と鳴っている状態が24時間続くようなもの。最初の頃は左耳だけだったが、今では右耳の側も同じ状態で、疲れが溜まったりすると、「ガサガサ…

Bad Amputee / Convenience Kills - 無垢な精神の音楽

bandcamp.comやYouTubeは新しい音楽を発見する場所として自分の中で定着しつつある。今回紹介するのは、英国ニューキャッスルを拠点するとトリオのBad Amputee(「酷い四肢切断」の意)。バンド名からはノイズかハードコアバンドを思わせるが、これが、まる…

Marantz Model 250 - 音楽がスピーカーから吹き上がってくるパワーアンプ

最近オーディオの記事を書いていないが、夜はMarantz 7で相変わらずレコードやCDをかけて聴いている。パワーアンプは70年代後期の中堅パワーアンプのModel 3250。これは抜け良いサウンドで気に入っているのだけど、左チャンネルのボリュームにガリが出始めて…

All Life Long / Kali Malone - 単に美しいだけではすまされない音楽

最近よく聴いているKali Maloneの新しいアルバムの話。 あるアーティストの作品を聴き続けていて、ある時、それとは離れた存在と思って聴いていたアーティストとコラボレーションで結びつくことがある。同じ人間が聴いているわけだから、何らのベクトルが似…

When you leave home, don’t forget about behind you/ Ear has No Lid - 踊れない強いリズムは何に共振すればいいのか?

自分で作る音楽の3作目を公開。僕にはひどいリズム音痴なところがあって、踊るようなビートの音楽は昔から作れない。聴くのも苦手な方で、ミドルテンポならともかく、最近の130 bpmを超えるEDMようなテンポになると苦痛になってくる。 でも、いろいろなパー…

2024年2月・最近ストリーミングで聴いたもの、見たもの - Six Organs Of Admittance, Vidna Obmana, 衛星テレビ, Groupers etc.

FOTEXのデスクトップスピーカーを買ってから、MacBookProやiPadProで仕事や雑務をしながら、ストリーミングを聴いたり見たりしている。そんな中で印象に残ったものについて。 Six Organs Of Admittance / Sleep Tone (2020) 新しいものはhiroshi-gongさんの…

学芸大学「サテライト」 - 小さなお店はいい - Ornett Coleman, NewYork Dolls, Janis Joplin, Television etc.

これも久しぶりに学芸大の「サテライト」に出かけてみた。気分が盛り上がらなかった関内のDisku Unionとは違い、個人でやっている小さなお店ならではよさを実感。店主と売っているものとの結びつきがあるというか、CDやレコードが売り物としてただ棚に放り出…

A Postcard From Warsaw : Ode to D.B. / Ear has No Lid - 寒い日に落ち葉を踏み締めながら

UnsplashのAlexey Souchoが撮影した写真 iPadProで自分の音楽を作る2作目。落ち葉が多い近くの公園を歩いた時に、その単調な落ち葉を踏みしめて歩く音がインスピレーションになって、歩きながら足音をiPhoneで録音し、それをイコライジングしたループを作り…

二度目の関内のDisk Union - Hawkwind、Paul Giger、Brian Auger、Radian etc - 気の向くまま

また所用で横浜方面に出かけたので関内のDisk Unionを再訪問。結局リアルな店舗での買い物は、前回この店に来て以来。でも、ショップに入っても以前のような高揚感のようなものは感じなくなっている自分がいる。もう、あれもこれも聴いてみたいは、ストリー…

Terminal Beach(終着の浜辺)/ Ear has No Lid - 40年ぶりに自分で音楽を作る

この年末年始は、絶対仕事はしないと決めて、自分のために時間を使うことにした。それで取り組んだのが、もう一度自分で音楽を作ること。 昔話になってしまうが、1979年の夏にKORGのMS-20を買い、次にRolandのSH-02を、そして、TEACのミキサー付きの4Trカセ…


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