Sound & Silence

本多重夫の音楽、オーディオ、アートなどについてのプライベートブログ

CDも良い音で聴きたい!(番外編)- バランスケーブル接続でさらに変わった

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『CDも良い音で聴きたい!』はCDプレーヤーとCDメディアの対策の話で終えるつもりだったが、ふと思い立ってCDトランスポートとDAコンバータを接続しているケーブルをバランス接続に変えたら大きく改善したのでその話を。

アンバランス接続とバランス接続

CDトランスポートCEC「TL5」のデジタル出力は、光、RCA同軸(COAX - アンバランス)、バランス(AES/EBU)の3種類を装備している。今まではRCA同軸でDAコンバーターのATOLL「DAC200」とつないでいたのだが、これをバランス接続に変えてみることにした。

アンバランスとバランスの違いは接続するときのグラウンドの取り方に違いがあり、アンバランスではコールド側がグラウンドを兼ねているが、バランスでは「ホット」「コールド」、「グラウンド」が独立した3本のピンで接続されることになる。なのでバランス接続の方がノイズに強くなり、ステージからミキサーまでケーブルを何メールも引き回すプロ用の音響機器ではこのバランス接続が標準になっている。

リアルな実体感のあるバランス接続の音質

最近このバランス接続はオーディオ界で流行っていて、アンプ間の接続だけでなく、カートリッジからの出力のフォノケーブルにまでバランスタイプが登場している。主な理由は前記したようにノイズに強いこと、コネクタがロックされる形状でプラグが確実に取り付けられるので安定することなどが挙げられる。

今回、CDトランスポートとDACの間を接続するバランスケーブルには、価格的にもそれほど高くなく、実績のあるメーカーであるWireWorld社の中堅モデル「Micro-Silver Eclipse8」の1mものを選択した。

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製品は可搬用のケースに納められていて、取り出してみるとプラグの作りは堅牢だし、ケーブルは太過ぎず柔軟で取り回しも楽にできる。早速、猫の噛みつき防止にスパイラルチューブを巻いて、トランスポートとDACを接続してみる。

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このエントリーを書くまでで20時間程度のエージングが進んできたが、RCA同軸のデジタルケーブルでの音とはかなり異なる。バランスケーブルにして、いきなり音楽表現が彫りが深くなってきた。オーケストラだと空間表現に優れ、奥行きのあるサウンドステージがスピーカーの間に展開していく。ティンパニーやコントラバスの低音は深く、バイオリンなどの高音部に艶が乗ってくる。ロックだとベースの音程や輪郭が明確になり、深いリズムとギターアンプの前で聴いているようなリアルなエレクトリックギターや人間味のあるボーカルのアンサンブルを聴くことができる。音楽の一体感が増している。

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RCAデジタルケーブルが繊細で緻密なジオラマ的な表現だとすると、このバランスケーブルでは眼前に演奏が展開されるような実体のある表現に変わっている、RCA同軸なら鮮度の高いバックグラウンドミュージックとして気にならないが、バランスケーブルだと耳を引っ張られて「ちゃんと聴け!」と言われている気分になる。それだけ主張が強い。このあたりが好みが分かれるとこもかもしれない。

CDを聴くのが、がぜん楽しくなってきた

ここまで、いといろとやってみて、CDを聴くのが、がぜん楽しくなってきた。所有しているCDを聴き直すたびに新たな発見がある。アナログレコードを聴くのと比べて、ほぼ遜色なくCDで聴いても満足感が得られるのは大きな変化。

これから中古レコードだけでなく、中古CDの購入も増えそうな予感がしてちょっと怖い ;-)

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