安心して良い音でレコードを聴くには、カートリッジの針先クリーニングが欠かせない。いつもは何枚か聴くとブラシで掃除したり、週一回、カートリッジをローテーションするときにスタイラスクリーニング液できれいにしていた程度。
これまで使っていたクリーニング液は、多分購入から30年近く経つオーディオテクニカの針先クリーニング液。昔はこれ位しかなかった。引っ越しても、あまりレコードを聴かない時期もカートリッジと一緒の箱に入って移動してきたもの。アルコールが主成分だし、随分と時間も経過しているので新しいものを購入しようかと思ったら既に終売。代わりのものを探してみると、今やスタイラスクリーナーも高機能、高価格化していて、何万円もするものもある。
そんな中から選んだのが、この Last Factory / Last 4 スタイラスクリーナー。価格は高いが(約4,000円)で、アルコールを使用していないのでダンパーに影響がないという点から決めた。yodobashi.comで注文して翌日到着。オーディオテクニカのクリーニング液とこのLast 4のクリーニング液で針先を拭きながら、ルーベで状態を確認してみると、Last 4の方が圧倒的にキレイになる。カンチレバーまでもキレイになる。
Last 4に付属のメモには、片面を再生する度に、ゴミが針先に固着する前に洗浄することが推奨さている。とはいっても片面ごとではさすがに面倒なのでレコード1枚、両面を聴いたらクリーニングすることにしている。
たかがスタイラスクリーナーと侮ってはいけない
僕にとってスタイラスクリーナーは、これまで「針先もきれいにしておきましょう」程度のものだったが、このLast 4は高い効果があって少しビックリ。
何と言っても、まず音が鮮明になる。歪みっぽい感じが一層された。レコードの元からのサウンドが歪みっぽいのか、再生系でそうなっているのかのがはっきり区別できる。考えてみれば、針先からの微小な信号を何万倍にも増幅してスピーカーから聴いているわけで、針先の状態の重要性を思い知らされることになった。